~ロングトーン練習中にチューナーを活用して音程の傾向を把握しよう~
投稿:舩生好幸(Primary-f/向実庵代表、ファゴット愛好家・研究家)2024.9.1
ファゴットは、自分の音程が正しいかそうでないのか、演奏中に判断するのが難しい楽器だと思います。
音色が柔らかく、かつ音量が出ないため、合奏の中で音程を外しても、周囲との音程のずれを「音のうねり」などで明確に感じ取りにくいです。
吹奏楽などファゴットよりも音量のある楽器との合奏では埋没してしまい、自分の演奏が聞こえにくく、音程がわからない、といった事態にも遭遇します。
〇ロングトーン練習中に音程を確認する
なるべく正確な音程で演奏できるためには、静かな場所で行う個人練習の中で、チューナーを活用して正しい音程の感覚を作っておき、合奏に臨むのがよいと思います。
特にロングトーン練習の際にチューナーを活用するのがよいと思います。
ロングトーン中、折々にチューナーを確認し、楽器及び自分の音程の傾向を確かめつつ音程の感覚を作っておく感じです。
テノール音域のH~Fあたりの音は気を抜くと音程が下がり気味になりますので、腹筋など呼吸筋の支えをしっかりしつつ、良い音色で音程も正確に取れるようロングトーン練習するとよいです。
その上のF#~C(Hi-C)あたりになると、今度は強く息を入れると音程が上ずりやすくなります。チューナーを確認しつつ、音色が痩せたり固くなりすぎないよう注意しながらロングトーン練習するのがよいと思います。
また、ヘ音記号の五線中のF#の音なども上ずりやすいですが、この音も演奏中は正しい音程がわかりにくいです。
そのため、テノール音域に限らず全音域にわたり、ロングトーン練習中にチューナーを確認し、音程の傾向を確かめつつ音程の感覚を作っておくのがよいと思います。
また、自分の演奏を客観的に確認するため、練習の様子を録音して聴いてみるのも効果的です。
(ご参考ブログ)
(Primary-f/向実庵 代表)
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