~動画ももちろんOK。振り返る機会を持つと新しい発見があります~
投稿:舩生好幸(ファゴット愛好家・研究家)2025.3.2
(更新:2025.3.17)

演奏会に出演する機会があれば、どんな演奏だったのか、後刻、実況録音で振り返ることも個人的には楽しみの一つです。
演奏会に参加できること自体、総じて楽しみなのですが、
こと演奏会の本番中は、試験やオーディションを受けている時、或いは仕事でプレゼンテーションしている時、などと似た心境になることが多いです。
作曲家が楽譜に示した音楽を、作者の意図通り、そしてリハーサルを通じて積み上げてきたとおり、きちんと演奏で表現しようと集中している(或いは、四苦八苦している、といっていい)状態で、演奏中に「楽しいなあ。」などと感じる余裕はありません。
それだけに、ステージから降りた後は「今日の演奏の出来はどうだった?」と気になりますし、特に、苦労の末によい出来に仕上がった、という手ごたえのある演奏については、なるべく良いコンディションの録音でその出来を確認したいと思います。
〇実況録音を繰り返し聴いていると、いろいろと見えてくるものがあります
最近ですと、演奏会の実況録音はWAV形式やMP3形式等のデジタル音源として記録されることが多いと思います。
これらのデジタル音源がまだ編集されていない状態だったら、PC上の編集ソフトで休憩時間の部分などを取り除いて曲別や楽章別のファイルに編集し、CD-Rに書き込んで自家製音楽CDを作り、手持ちのステレオコンポで聴きます。
(ヘッドフォンも使用しますが、近所迷惑にならない時間帯なら、スピーカーから音を出すほうが、会場の雰囲気により近くなる気がします。)
最初聴くときは、「果たして自分の演奏は意図通りにできているか」を確認する訳ですが、
繰り返し聴いていると、オーケストラなどの合奏全体としてはどんな演奏だったのか、
さらには拍手の様子などから客席のお客様の受け取り方はどうだったのか、なども徐々に分かるようになります。
ときには、演奏する自分達には不出来と思われた演奏に対しても、お客様から非常に熱心な拍手をいただいたりすることもあります。
それは人気のある作品であるとか、多少のミスはともかくも演奏全体では(そのお客様にとって)魅力的な演奏になっていたから、といった理由があるからでしょう。
実況録音を何度も聴き直していると、一人の奏者の視点や立場を超えて、演奏会場にいらしたお客様と(時間差や一定の制約はありますが、)演奏を共有できるような気になってきます。
〇演奏会の録音や動画は、出演した皆様の大切な記録
以上は私の体験に基づいて書いた次第ですが、
演奏会の録音や動画は、総じて、出演した皆様にとって大切な活動の記録といえるものではないでしょうか。
通常、演奏会の直後には「打ち上げ」があると思いますが、
演奏会の録音や動画の編集が出来上がったら、改めて「第○○回定期演奏会の実況録音を聴く会(実況動画を観る会)」など、宴会を兼ねたイベントを団内で企画しても楽しいと思います。
イベントとして演奏活動を振り返る機会を持つことで、楽しみながら今後に向けての教訓やメンバーの共通認識なども得られると思います。
演奏会をきちんと録音や録画の形で記録し、後刻、楽しみながら振り返っていただくのは意義あること、価値あることと思います。
(Primary-f&向実庵-音楽工房・代表)
<ご案内>
〇向実庵-音楽工房 https://www.primary-f.net/studio-kojitsu
・私共は、アマチュアオーケストラを中心とする演奏団体の皆様に、演奏会の記録や記念となる音楽CDの制作サービスをご提供いたします。

・あわせて、当店の代表が長年取り組むファゴットの演奏に関する出版・情報提供などのサービスも行っております。

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