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マニュアル等文書の整備と維持の基本事項

執筆者の写真: 舩生 好幸舩生 好幸

更新日:2月13日

~業種・規模を問わずISO9001:2015の箇条7.5「文書化した情報」は参考になります


投稿:舩生好幸(仕組みづくりアドバイザー、JRCA登録QMS審査員補)2025.2.11


画像「Manualization」出典:https://www.photo-ac.com/
画像「Manualization」出典:https://www.photo-ac.com/

業務に関する具体的な内容をマニュアルや作業手順書などに文書化して事業に供している、という事業者様は多いと思います。


そのマニュアルや作業手順書などの文書類に対し、以下のような点を常に確実にされていますでしょうか。


必要なメンバーが必要な時に、いつでも利用できる状態が維持できている。(印刷物や電子ファイル、イントラネット上のコンテンツなど、媒体や方式は問いません。)


最新の状態に更新されている。(新商品や新サービスに対応している。法改正や制度改正に対応している。見つかった記述誤り等が修正されている。等)


・(前項に関連して)版数やバージョン番号などが明示され管理されていて、最新版や改定の履歴が明確にわかる。


汚損や紛失、未承認の加筆や変更などがない。(印刷物など物理的な媒体は特に。)


また、上記と一部矛盾するようですが、独自性や希少性が高い記述内容の場合は以下にも配慮する必要があるでしょう。


記述に機密事項が含まれる場合はその機密事項が保護されている。


(以上は、ISO9001:2015の箇条7.5「文書化した情報」の記述を参考に書きました。)



〇マニュアルや作業手順書などの文書類の維持管理:「身の丈に合った」方法で適宜に


マニュアルや作業手順書などが最新・正確でいつでも利用できる状態に維持されていることは、当たり前とも言えますが、

一般に、これらの文書類は時間とともに内容が増加・充実し、また対象範囲も広がり、詳細・複雑になってゆきます。


すると最新・正確でいつでも利用できる状態を維持するためには手間もかかり、難度が増していく場合も多いと思います。


マニュアルや作業手順書などの維持は、組織や事業体の「身の丈に合った」内容や方法で実施できるようにすることを、文書化の当初から、そして常日頃から意識されるのがよいと思います。


〇定期的に現場の状況を確認しましょう


また一方で、経営者や管理者の方は、マニュアルや作業手順書などが実際にはどのように利用されているか、定期的に(=最低でも年に1回程度は)現場の状況を確認し、もしも不備や問題点が発見されたら速やかに改善の措置を取りましょう。


現場を確認しないうちから「問題ないはず」と思い込みを持つことは禁物です。


実際に使用しているメンバーや従業員に、利用状況などを(冷静かつ虚心坦懐に)聞き取りするなどして確認しましょう。



〇ご参考:ISO9001:2015の箇条7.5「文書化した情報」

現行の品質マネジメントシステム認証規格であるISO9001:2015の箇条7.5「文書化した情報」では、事業のために組織が供する文書化した情報について、対応すべき事項が記述されています。


ISO9001:2015の上記の内容は、業種や事業規模を問わず、マニュアルや作業手順書などの整備や維持の参考になります。


箇条7.5のボリュームは数分で読める程度。短い文章ですので、参照されることをお勧めします。


*項目:ISO9001:2015の箇条7.5「文書化した情報」

・7.5 文書化した情報

・7.5.1 一般

・7.5.2 作成および更新

・7.5.3 文書化した情報の管理


*日本語版のISO9001:2015 「JIS Q 9001:2015」の本文は、JIS規格の検索ページや以下のサイト等からだれでも参照できます。


(Primary-f 代表)


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