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執筆者の写真舩生 好幸

鏡のないメイク教室

更新日:2022年8月3日

~目が不自由でも、一人でメイクができるようになる教室のレポートから


投稿:舩生好幸(Primary-f代表、ネットショップ向実庵店主)2022.7.30


子猫が鏡を見る
「ベンガルの子猫が鏡を見る」(出典:https://www.photo-ac.com)

7月26日(火)夕方、NHKラジオのニュース解説番組から、表題のようなタイトルが聞こえてきました。これは目の不自由な方のために、お化粧の仕方を、最終的には一人でできるようにトレーニングする教室、とのことです。


番組の中で受講者の声が流れました。メイクに関する心配ごととして、

・ファンデーションがむらなく塗れているかどうか、

・眉を描くとき、左右対称になっているかどうか、

・アイシャドウの濃さはこれでよいか

・今の流行の色が分からない

等が挙がっていました。

メイクに縁のないオジサンの身ですが、確かにそうだろう、と想像がつきます。


このメイク教室では、補助するサポーターの人達が、受講者の鏡に代わって、メイクの塗りむらや、色の濃さの具合、左右のバランスなどを受講者に助言するのだそうです。


また、この教室では、一人でメイクができるようになるために、

・まずは化粧品の容器を区別できるようにシールを貼る、

・刷毛やブラシなどの使用を抑え、指先で塗ることで、サポーターの助言も得ながら、一人で塗っても丁度良い色合いになるよう感覚を養う、

等、解説や実習の様子がリポートされていました。


教室の創始者の方も目が不自由な女性です。「ここで独力でメイクができるようになることで、受講した方が外出することへの後押しができればいい。」といったお話をされていました。


この教室の受講者は女性主体と思われますが、インタビューには男性の声も含まれています。性別を問わず受講する方がいらっしゃる教室でした。

講義中や受講の後には、受講者から笑顔が多く見られるようになった、とのレポートもありました。


〇むすびに

一見、それはできない、それは無理、と思われる事柄でも、障害となっている事象を個々の要素のレベルにまで分解し、その要素ごとに、

・打てる対策はないか、

・解決は無理でも許容できる範囲まで緩和できないか、


等を検討し、実際にアクションすることで、不可能が可能になることもあるのだな、と、この教室のリポートを聴きながら感じました。


いろいろな視点からの観察と分析、冷静な判断、そして行動。

それぞれと、その組み合わせの大切さを、改めて知らされた気がします。


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